看護師が認定看護師になるには?

看護師が認定看護師になるには?

看護師が認定看護師になるには、まず看護師免許を取得したうえで、原則として実務経験5年以上、そのうち3年以上は希望する認定看護分野で経験し、認定看護師教育機関で学んで認定審査に合格する必要があります。

認定看護師は、特定の看護分野で高い知識と技術を持ち、実践・指導・相談を行う看護師です。分野ごとに教育内容や募集条件が異なるため、希望分野を決めてから勤務経験と受験条件を確認することが重要です。

認定看護師になるための主な条件

認定看護師を目指すには、次の条件を満たす必要があります。

  • 日本の看護師免許を取得している
  • 看護師としての実務経験が通算5年以上ある
  • 実務経験のうち、3年以上を希望する認定看護分野で積んでいる
  • 認定看護師教育機関の教育課程を修了する
  • 認定看護師認定審査に合格する

ただし、実務経験の数え方や、分野ごとに認められる経験の範囲は、募集要項や認定制度の規定によって異なる場合があります。受験を考えた時点で、希望分野の最新の募集要項を確認してください。

認定看護師になるまでの流れ

一般的には、次の順番で手続きを進めます。

  1. 希望する認定看護分野を決める

    自分が専門性を高めたい分野を選びます。現在の勤務先やこれまでの経験だけでなく、今後担当したい患者・業務・役割も考えて決めると、教育課程とのミスマッチを防ぎやすくなります。

  2. 実務経験の年数と分野を確認する

    看護師としての実務経験が通算5年以上あるか、そのうち希望分野での経験が3年以上あるかを確認します。部署名だけで判断せず、担当してきた看護実践の内容が希望分野の要件に合うかを確認します。

  3. 認定看護師教育機関を探して出願する

    条件に合う教育機関の開講時期、出願資格、選考方法、通学期間、授業形態を確認して出願します。教育機関によって、入学試験や提出書類、勤務先の推薦などの扱いが異なります。

  4. 教育課程を修了する

    認定看護師教育課程では、共通科目と専門分野の科目を学びます。新しい認定看護師制度では、特定行為研修の内容を含む教育課程が設けられているため、教育機関や分野によって修了までの内容を確認してください。

  5. 認定看護師認定審査を受ける

    教育課程を修了した後、必要な書類をそろえて認定審査を受けます。審査方法、申請期間、受験資格は変更されることがあるため、申請年度の案内に従います。

  6. 合格後、認定看護師として活動する

    認定審査に合格し、認定を受けると、認定看護師として活動できます。所属施設での実践に加えて、スタッフへの指導や患者・家族への相談対応を担うこともあります。

認定看護師の教育課程で学ぶこと

教育課程では、認定看護師として必要な共通の知識と、選択した分野の専門的な看護実践を学びます。

  • 看護管理やリーダーシップ
  • 患者・家族への相談対応
  • スタッフへの指導方法
  • 専門分野のアセスメントと看護実践
  • 多職種との連携
  • 特定行為に関する知識と実践

特定行為とは、医師または歯科医師が作成した手順書に基づき、研修を修了した看護師が行う一定の診療の補助です。認定看護師の教育課程に特定行為研修が含まれるかどうかは、選択する分野や教育機関の課程を確認してください。

認定看護師の分野はどう選ぶ?

分野は、これまでの実務経験と、将来担いたい役割の両方から選ぶと判断しやすくなります。

選ぶときの視点 確認すること
これまでの経験 どの部署で、どのような患者に、どのような看護を行ってきたか
今後の専門性 深めたい疾患、症状、看護技術、患者支援は何か
職場のニーズ 所属施設で、その分野の指導・相談役が必要とされているか
教育課程との相性 通学期間、開講時期、授業形態、出願資格が自分の状況に合うか

たとえば、現在の部署で特定の疾患や治療を継続的に担当していても、その経験が希望する認定看護分野の実務経験として認められるとは限りません。出願前に、教育機関へ経験内容を具体的に伝えて確認すると安心です。

働きながら認定看護師を目指せる?

働きながら目指せるかどうかは、教育課程の開講形態と勤務先の支援制度によって変わります。通学が必要な課程では、勤務を続けながらの受講が難しいことがあり、休職や研修扱いでの派遣を検討する場合もあります。

事前に、次の点を勤務先の看護部や人事担当者へ確認してください。

  • 受講期間中に休職できるか
  • 出張・研修扱いで通学できるか
  • 受講料や交通費などの補助があるか
  • 修了後に認定看護師として配置される予定があるか
  • 一定期間の勤務など、支援を受ける条件があるか

勤務先から支援を受ける場合、支援額や返還条件は施設ごとに異なります。金額や制度の有無を一般化せず、就業規則や院内規程で確認しましょう。

認定看護師になるためにかかる期間と費用

必要な期間と費用は、実務経験の状況、教育機関、通学場所、勤務先の支援によって異なります。教育課程の受講料だけでなく、受験料、認定料、教材費、交通費、宿泊費、休職中の収入減少なども考えておく必要があります。

特に、実務経験がまだ5年に達していない場合は、受験資格を満たすまでの勤務期間が必要です。すでに条件を満たしている場合でも、教育課程の募集時期と認定審査の時期によって、取得までの予定は変わります。

計画を立てるときは、次の順番で確認します。

  1. 希望分野の実務経験として認められる勤務期間を確認する
  2. 教育課程の募集時期と受講期間を確認する
  3. 受講料以外の費用を洗い出す
  4. 勤務先の休職・派遣・費用補助制度を確認する
  5. 認定審査の申請時期から逆算する

認定看護師と専門看護師の違い

認定看護師と専門看護師は、どちらも看護の専門性を高める資格ですが、求められる役割や取得ルートが異なります。

項目 認定看護師 専門看護師
主な役割 特定分野での熟練した看護実践、指導、相談 複雑な課題を持つ患者・家族への支援、調整、研究など
主な進学先 認定看護師教育機関 大学院の専門看護師教育課程
向いている人 臨床現場で専門的な看護技術を高めたい人 実践に加えて、調整・教育・研究にも取り組みたい人

どちらを目指すか迷う場合は、現場で専門的な実践を深めたいのか、組織横断的な調整や研究まで担いたいのかを基準に考えると選びやすくなります。

認定看護師を目指す前に確認すること

最初に、希望する認定看護分野を一つに絞り、その分野の教育課程の募集要項で「実務経験として認められる業務」を確認してください。そのうえで、勤務先に受講支援や配置の見通しを相談すると、具体的な計画を立てやすくなります。

認定制度の教育内容、申請時期、審査方法は変更されることがあります。受験を決める際は、公益社団法人日本看護協会や希望する教育機関が公表する申請年度の案内を確認し、古い情報だけで判断しないことが大切です。

看護師が認定看護師になる基本ルートは、看護師として5年以上働き、希望分野で3年以上の経験を積み、教育課程を修了して認定審査に合格することです。まずは希望分野の実務経験が条件に合うかと、教育課程・勤務先の支援制度を確認しましょう。