看護師国家試験に合格するコツは、過去問を中心に学習し、必修問題を早めに安定させたうえで、間違えた理由を説明できる状態にすることです。知識を覚えるだけでなく、時間内に問題を解く練習と、体調・学習計画の管理も合否に関わります。
看護師国家試験に合格するための5つのコツ
1. まず過去問を解いて現在の実力を知る
最初から参考書をすべて読み込むより、過去問を解いて、どの分野で点を取れていないかを確認する方が効率的です。正解数だけでなく、問題を次の3つに分けて記録します。
- 自信を持って正解できた問題
- 迷った末に正解した問題
- 間違えた問題
特に、偶然正解した問題と間違えた問題は、復習が必要です。解説を読んだあとに、なぜその選択肢が正しいのか、ほかの選択肢がなぜ違うのかを自分の言葉で説明してみましょう。
2. 必修問題を早い段階から優先する
看護師国家試験では、全体の得点だけでなく、必修問題の基準を満たすことが必要です。年度によって出題内容や合格基準の扱いが変わることがあるため、受験する年度の公式発表を確認しつつ、必修問題は安定して得点できる状態を目指します。
必修問題では、人体の基本、保健医療制度、看護の基礎、感染対策、薬剤、社会保障など、広い範囲の基本事項が問われます。後回しにせず、学習の最初に毎日少しずつ取り組むと、知識が定着しやすくなります。
3. 間違えた問題を繰り返し解く
問題集を一度解いただけでは、合格に必要な力は身につきません。間違えた問題は、次の手順で復習します。
- 問題をもう一度、解説を見ずに解く。
- 間違えた原因を「知識不足」「問題文の読み違い」「計算や判断のミス」に分ける。
- 参考書や授業資料で、関連する知識を確認する。
- 正解の理由と、誤りの選択肢が違う理由を短くまとめる。
- 数日後と数週間後に、同じ問題を再度解く。
解説を書き写すだけでなく、自分で思い出して答えることが重要です。正解を覚えてしまった場合は、選択肢の順番を隠したり、似た問題を解いたりして、知識を使えるか確認します。
4. 状況設定問題は「情報整理」と「優先順位」を意識する
状況設定問題では、患者の年齢、症状、検査値、治療内容、経過などの情報を整理し、看護師として何を優先するかを判断します。知識があっても、問題文の条件を読み落とすと誤答につながります。
解くときは、次の点に線を引く、またはメモをします。
- 患者の主訴と現在の症状
- 生命に関わる変化の有無
- 発症時期や症状の変化
- 検査値やバイタルサイン
- 治療内容と副作用の可能性
- 患者が自分でできることと、援助が必要なこと
選択肢を選ぶ際は、「最も緊急性が高いか」「患者の安全を守れるか」「問題文の情報に合っているか」を確認します。ただし、実際の臨床判断は患者の状態や施設の手順などによって異なるため、試験問題ではあくまで問題文の条件に基づいて判断します。
5. 本番と同じ時間で模擬練習をする
知識があっても、時間が足りなければ最後まで解けません。試験前は、過去問や模擬試験を本番に近い時間配分で解きましょう。
練習では、次の点を確認します。
- 1問に時間をかけすぎていないか
- 問題文の読み落としがないか
- 迷った問題に印を付けて先へ進めるか
- 見直しの時間を残せるか
- 長時間集中したときに疲れ方がどう変わるか
分からない問題に長く悩み続けるより、いったん印を付けて次に進む方が、全体の得点を守りやすくなります。見直しでは、答えを変える前に、変更する根拠があるかを確認してください。
時期別の勉強方法
試験まで半年以上ある場合
この時期は、全分野を一度学習し、苦手分野を把握することを優先します。過去問を解いたあとに、人体の構造と機能、疾病、基礎看護、成人・老年・小児・母性・精神看護、在宅看護などを関連付けて復習しましょう。
知識を分野ごとに切り離さず、「この疾患ではどのような症状が出るか」「どの観察が必要か」「どの看護援助につながるか」という流れで整理すると、状況設定問題にも対応しやすくなります。
試験まで3か月程度の場合
新しい教材を増やしすぎず、過去問と模擬問題を使って、間違いの多い分野を集中的に復習します。毎日の学習時間を決め、必修問題、苦手分野、状況設定問題を組み合わせると、学習内容が偏りにくくなります。
たとえば、次のように分けられます。
- 学習の前半:必修問題と基礎知識の確認
- 学習の中盤:苦手分野と過去問の復習
- 学習の後半:状況設定問題と時間配分の練習
これは一例であり、実習や仕事の有無、現在の得点によって調整してください。重要なのは、計画を細かく作りすぎず、実際に続けられる量にすることです。
試験直前の場合
直前は、これまで間違えた問題、必修問題、暗記が必要な事項を中心に確認します。新しい参考書を最初から始めるより、自分が繰り返し間違えている内容を見直す方が、弱点の修正につながりやすいです。
試験前日は徹夜を避け、受験票や会場までの経路、必要な持ち物を確認して、睡眠時間を確保します。試験当日に使う筆記具などは、受験案内に記載された条件に従って準備してください。
勉強時間よりも「復習の質」を確認する
合格に必要な勉強時間は、学習開始時の知識、学校や仕事との両立、過去問の得点によって異なります。そのため、「何時間勉強したか」だけで合格可能性を判断することはできません。
次の状態になっているかを、学習の進み具合の目安にしてください。
- 間違えた理由を説明できる
- 数日後に同じ問題を解き直して正解できる
- 正解の選択肢だけでなく、誤りの選択肢も説明できる
- 問題文の条件に合わせて優先順位を判断できる
- 本番に近い時間で最後まで解ける
模擬試験の点数が低かった場合も、点数だけで落ち込む必要はありません。分野別の正答率と間違い方を確認し、次に直す弱点を一つずつ決めることが大切です。
不合格につながりやすい勉強方法
次のような学習は、勉強したつもりになりやすいため注意が必要です。
- 参考書を読むだけで、問題を解かない
- 答えを覚えるだけで、理由を確認しない
- 得意分野の問題ばかり解く
- 模擬試験の点数だけを見て復習しない
- 試験直前まで生活リズムを整えない
- 複数の教材を広げすぎて、どれも中途半端になる
教材は、過去問集や参考書を中心に、最後まで復習できる数に絞ると取り組みやすくなります。学校の講義資料や実習で扱った事例も、過去問の知識と結び付けて確認すると効果的です。
自分に合った勉強計画を立てる方法
最初に、現在の過去問の得点と、試験までの残り期間を確認します。そのうえで、次の順番で計画を作ります。
- 過去問を解き、苦手分野を3つ程度に絞る。
- 毎日取り組む必修問題の量を決める。
- 週ごとに復習する分野を決める。
- 週に1回は、間違えた問題だけを解き直す。
- 月に数回は、時間を測って本番形式で解く。
予定どおりに進まなかった場合は、学習量を一度に増やすのではなく、優先順位を見直します。必修問題、間違いの多い分野、時間不足につながる問題の順に取り組むと、限られた時間を使いやすくなります。
合格のために最後に確認したいこと
看護師国家試験に合格するコツは、過去問を解くこと自体ではなく、間違えた原因を直し、同じ知識を別の問題でも使えるようにすることです。必修問題を早くから安定させ、状況設定問題では情報整理と優先順位を意識しましょう。
まずは過去問を時間を測らずに解き、得点と間違いの種類を記録してください。その結果をもとに、毎日の必修問題、苦手分野の復習、週ごとの本番形式の練習を組み合わせると、自分に必要な学習計画を作れます。







