看護師の仕事にある休暇制度とは?

看護師の仕事にある休暇制度とは?

看護師の仕事にある休暇制度は、法律で定められた休暇と、勤務先が独自に設ける休暇に分けられます。代表的なのは、年次有給休暇、産前産後休業、育児休業、介護休業、子の看護等休暇などです。

ただし、夏季休暇や特別休暇、夜勤明けの扱い、希望日に休めるかどうかは、病院・診療所・訪問看護事業所などによって異なります。求人票だけでなく、就業規則や勤務表の運用も確認することが大切です。

看護師に関係する主な休暇・休業制度

制度 主な内容 法律上の制度か
年次有給休暇 一定期間勤務した人に付与される、賃金が支払われる休暇 法律上の制度
産前産後休業 出産前後に取得できる休業 法律上の制度
育児休業 子どもを育てるために、一定の条件で取得できる休業 法律上の制度
子の看護等休暇 子どもの病気やけが、通院、予防接種などのために取得できる休暇 法律上の制度
介護休業・介護休暇 家族の介護や世話のために取得できる制度 法律上の制度
夏季休暇・リフレッシュ休暇 勤務先が独自に設ける休暇 勤務先によって異なる
慶弔休暇 結婚、出産、家族の不幸などの際に取得する休暇 勤務先によって異なる

年次有給休暇は看護師も取得できる

看護師も、条件を満たせば年次有給休暇を取得できます。正職員だけでなく、一定の条件を満たすパート・アルバイトにも付与されます。

年次有給休暇を使うと、原則として休んだ日にも賃金が支払われます。付与日数は、継続勤務年数や週の所定労働日数などによって決まります。

シフト勤務でも希望日に使えるのか

年次有給休暇は、原則として労働者が希望する時季に取得する制度です。ただし、希望日に休ませると事業の正常な運営が難しくなる場合、勤務先が別の日への変更を求めることがあります。

看護師は交代制勤務が多いため、同じ日に希望者が集中すると調整が必要になることがあります。申請期限、申請方法、夜勤日に有給休暇を使う場合の扱いは、勤務先の就業規則で確認してください。

年次有給休暇の計画的な付与にも注意する

勤務先によっては、夏季休暇などの一部を年次有給休暇の計画的付与として扱っている場合があります。この場合、求人票に「夏季休暇」と書かれていても、実際には有給休暇の一部を充てる仕組みのことがあります。

確認するときは、「夏季休暇は有給休暇とは別に付与されるのか」「何日あるのか」を分けて尋ねましょう。

産前産後休業と育児休業がある

妊娠・出産をする看護師は、産前産後休業や育児休業を利用できます。夜勤や立ち仕事が多い職場では、休業だけでなく、妊娠中の勤務内容や夜勤の調整について相談できる場合もあります。

産前産後休業

産前休業は、出産予定日の6週間前から請求して取得できます。多胎妊娠の場合は、出産予定日の14週間前からが対象です。

産後は、原則として出産の翌日から8週間は就業できません。ただし、産後6週間を過ぎた後、本人が請求し、医師が支障ないと認めた業務については就業できる場合があります。

育児休業

育児休業は、原則として子どもが1歳になるまで、一定の条件で取得できる制度です。保育所に入れないなどの事情がある場合は、一定の範囲で休業期間を延長できることがあります。

取得できる条件や申出の期限があるため、妊娠・出産が分かった時点で、勤務先の人事担当者や就業規則を確認すると手続きを進めやすくなります。

子どもの病気には「子の看護等休暇」を使える

子の看護等休暇は、子どもの病気やけがの世話、予防接種、健康診断などのために取得できる休暇です。対象となる子どもの年齢や取得できる日数、時間単位で取得できるかどうかは、法律の改正や勤務先の規定によって確認が必要です。

子どもの急な発熱に対応する制度ですが、取得時に診断書などの書類が必要か、当日の連絡でよいかは勤務先によって運用が異なります。看護師は勤務交代への影響があるため、連絡先と連絡方法をあらかじめ確認しておきましょう。

家族の介護には介護休業・介護休暇がある

家族の介護が必要になった場合は、介護休業や介護休暇を利用できることがあります。介護休業は、介護と仕事を両立するための体制を整える期間として使う制度です。一方、介護休暇は、通院の付き添いや手続きなど、短い単位で家族の世話をするために使われます。

対象となる家族、取得できる回数や日数、申出方法には条件があります。夜勤の免除、残業の制限、勤務時間の短縮など、休暇以外の両立支援制度もあわせて確認するとよいでしょう。

看護師の勤務先が独自に設ける休暇制度

法律で決められた制度とは別に、勤務先が次のような休暇を設けていることがあります。

  • 夏季休暇
  • 年末年始休暇
  • リフレッシュ休暇
  • 誕生日休暇
  • 結婚休暇
  • 忌引休暇
  • 子どもの行事休暇
  • 資格取得や研修のための休暇

これらは、名称が同じでも内容が同じとは限りません。たとえば「年末年始休暇」が、病棟の休日として扱われるのか、特別休暇として別に与えられるのか、年次有給休暇を使うのかは勤務先によって異なります。

看護師が休暇制度を確認するときのポイント

求人を比較するときは、休暇の日数だけでなく、取得条件と実際の運用を確認しましょう。特に次の項目を確認すると、入職後の働き方をイメージしやすくなります。

  • 年次有給休暇の付与日数と、入職直後に使えるか
  • 有給休暇の申請方法と申請期限
  • 夏季休暇・年末年始休暇が有給休暇とは別にあるか
  • 希望休を月に何日程度出せるか
  • 夜勤明けの日を休日としてどう扱うか
  • 産休・育休から復帰した看護師の勤務例
  • 子の看護等休暇や介護休暇を時間単位で使えるか
  • 休暇取得中の賃金や手当がどう扱われるか

「年間休日」と「有給休暇の日数」は別の情報です。年間休日は、勤務先があらかじめ定めた休日を指すことが多く、有給休暇は条件を満たした労働者に別途付与されます。ただし、求人情報の表記方法は勤務先によって異なるため、内訳を確認してください。

看護師の休暇制度は勤務先によって差がある

看護師に関係する基本的な休暇・休業制度は法律で定められていますが、夏季休暇、特別休暇、希望休の取りやすさ、夜勤との調整方法は勤務先によって差があります。

転職や就職の前には、「法律上利用できる制度」と「その職場が独自に用意している制度」を分けて確認しましょう。最初に就業規則や求人票の休暇欄を確認し、不明な点は「有給休暇とは別の休暇か」「実際にどのような勤務例があるか」と具体的に質問することが重要です。