看護学校の願書は、学校指定の記入例や募集要項を確認し、指示された欄に「なぜ看護師を目指すのか」「なぜその学校を選んだのか」「入学後にどう学びたいのか」を具体的に書きます。文章の上手さよりも、内容に一貫性があり、自分の経験をもとに分かりやすく伝えることが大切です。
看護学校の願書を書く前に確認すること
最初に、募集要項と願書の記入上の注意を読み、提出方法や文字数、使用できる筆記具などを確認します。学校ごとに記入欄や指定が異なるため、一般的な書き方よりも、志望校の指示を優先してください。
- 出願期間と提出方法
- 写真のサイズ、撮影時期、貼り付け方法
- 黒色のボールペンなど、指定された筆記具
- 記入欄ごとの文字数や行数
- 修正液や訂正印の使用可否
- 本人が記入する欄と、学校や勤務先が記入する欄
- 必要書類や同封物
願書の様式に「本人記入」「該当者のみ」などの指定がある場合は、自己判断で記入しないようにします。不明な点は、提出前に志望校の入試担当窓口へ確認しましょう。
願書に書く内容は欄ごとに整理する
願書では、氏名や学歴などの基本情報に加えて、志望理由や自己PRなどを求められることがあります。まずは欄ごとに伝える内容を分けると、同じ話の繰り返しを避けられます。
| 記入欄 | 書く内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 氏名・住所など | 住民票や本人確認書類などと一致する正確な情報 | 番地、建物名、電話番号を省略しない |
| 学歴・職歴 | 募集要項の指示に沿った入学・卒業・入社などの経歴 | 年月や学校名を確認する |
| 志望理由 | 看護師を目指す理由と、その学校を選んだ理由 | 学校の特徴と自分の目的を結び付ける |
| 自己PR | 自分の強みと、それが看護の学習にどう役立つか | 性格だけでなく具体的な行動を書く |
| 希望する看護師像 | 将来どのような看護師になりたいか | 理想だけでなく、入学後の学びにも触れる |
すべての欄があるとは限りません。願書にない内容を無理に追加する必要はなく、実際の質問に合わせて書き分けます。
志望理由は「きっかけ・理由・学校で学びたいこと」で書く
志望理由は、看護師を目指すきっかけだけで終わらせず、その経験から何を考え、なぜその学校で学びたいのかまで書くと伝わりやすくなります。
- 看護師を目指すきっかけを書く
- その経験から感じたことや考えたことを書く
- 看護師になりたい理由を示す
- 志望校で学びたい内容を書く
- 将来どのように生かしたいかで結ぶ
たとえば、家族の入院がきっかけであれば、「家族が入院した」という事実だけでなく、看護師のどのような関わりを見て、何を感じたのかを説明します。
書き方の例としては、次のような流れです。
「家族の入院を通じて、看護師が患者本人だけでなく家族の不安にも耳を傾けている姿を見ました。その経験から、知識や技術だけでなく、相手の気持ちを理解して支えられる看護師になりたいと考えました。貴校で基礎から看護を学び、実習を通じて患者さんとの関わり方を身につけたいです。」
これは書き方の例であり、実際には自分の経験や志望校の教育内容に合わせて書き換えてください。「人の役に立ちたい」だけでは内容が広いため、どのような場面で、誰に、どんな支援をしたいのかを具体化するとよいでしょう。
「なぜこの看護学校なのか」を具体的にする
志望理由では、看護師を目指す理由と、その学校を選んだ理由を混同しないことが大切です。学校を選んだ理由には、募集要項や学校案内で確認した教育方針、実習、授業、取得を目指せる資格など、自分が重視した点を書きます。
たとえば、次のように整理できます。
- 看護の基礎を段階的に学べる点に魅力を感じた
- 実習を通して患者との関わりを学びたい
- 地域医療について学べる環境に関心がある
- 学校の教育方針が自分の目指す看護師像と合っている
「自宅から近い」「評判がよい」だけでは、看護を学ぶ目的が伝わりにくい場合があります。通学しやすさに触れる場合も、学習時間を確保しやすいことなど、学業との関係まで説明するとよいでしょう。
自己PRは強みを看護の学習につなげる
自己PRでは、「責任感があります」「協調性があります」と性格を述べるだけでなく、その強みが表れた経験を書きます。そのうえで、入学後の学習や実習でどう生かすかを示します。
書く順番は、次の形にすると整理しやすくなります。
- 自分の強みを一つ決める
- 強みが表れた具体的な経験を書く
- その経験から得た学びを書く
- 看護学校でどう生かすかを書く
たとえば、接客業の経験を使う場合は、「接客業をしていました」だけで終わらせず、相手の話を聞いて要望を確認したことや、状況に応じて対応を変えた経験を書きます。ただし、看護の経験があるように見せるのではなく、看護に生かせる姿勢として説明してください。
社会人・既卒者はこれまでの経験を具体的に書く
社会人や既卒者は、これまでの仕事や生活経験を看護の学習にどう生かせるかを書けます。年齢や職歴を有利に見せようとするより、責任を持って行動した経験、人と関わった経験、継続して努力した経験などを具体的に示すことが重要です。
一方で、「安定した仕事だから」「資格を取れば転職できるから」という理由だけでは、看護師を目指す動機が十分に伝わらない可能性があります。転職を考えたきっかけに加えて、看護の仕事を理解したうえで目指していることを説明しましょう。
短い記入欄に収める書き方
記入欄が小さい場合は、最初に伝えたい結論を書き、理由と学校で学びたいことを続けます。下書きでは、次の3点に絞ると文章をまとめやすくなります。
- 看護師を目指すきっかけ
- その経験から生まれた目標
- 志望校で学びたいこと
書き終えたら、同じ意味の表現や抽象的な言葉を削ります。「いろいろなことを学びたい」ではなく、「基礎看護技術と患者との関わり方を学びたい」のように、学びたい内容を具体化します。
願書を書き終えた後の確認事項
提出前には、内容だけでなく書類全体の不備を確認します。特に手書きの願書は、清書する前にコピーや下書き用紙で文章量を確かめると、欄からはみ出しにくくなります。
- 氏名、住所、電話番号、生年月日に誤りがないか
- 学歴や職歴の年月が正しいか
- 志望理由と自己PRの内容が矛盾していないか
- 学校名を間違えていないか
- 誤字脱字や読みにくい文字がないか
- 写真、押印、署名などの漏れがないか
- 必要書類がすべてそろっているか
- 提出期限と提出方法を守っているか
書き損じた場合の対応は、願書の案内に従います。修正液を使う、二重線だけで直すなど、自己判断で処理せず、必要であれば新しい用紙を使うか、学校へ確認してください。
看護学校の願書は自分の経験と志望校とのつながりを書く
看護学校の願書は、きっかけだけでなく、看護師を目指す理由、志望校で学びたいこと、将来の目標まで一貫させると書きやすくなります。まず募集要項の指示を確認し、下書きで内容を整理してから清書しましょう。
最初に取り組むことは、看護師を目指したきっかけと、志望校で学びたいことをそれぞれ一文で書き出すことです。その2つを具体的な経験でつなぐと、自分らしい志望理由にまとめやすくなります。







